三郎と四郎のつぶやき


第8回
まとめばっくなんばー

 さて、今まで全7回、環境三四郎のページをよんできて、三郎君、四郎君はどんなことを考えてきたのでしょうか。皆さんはどんなことを考えましたか。
 以下では2人が今までの内容を大雑把に振り返っています。毎回の話の中から2人が大事だと思ったことやなるほどと思ったことをキーワードにしてまとめています。


今までの7回をふりかえって 三郎・・三郎  四郎・・四郎
三郎があげたキーワード 四郎があげたキーワード
第1回 「フライブルク」に対するイメージのずれ 交通システム
第2回 総合的アプローチ 因果関係・トレードオフ
第3回 「環境」の問題、「雇用」の問題 短絡的な答えをださないこと
第4回 感性 予防的対策
第5回 環境という価値の相対化 環境という価値の相対化
第6回 3R1Lの優先順位 大量消費からの脱却
第7回 失敗しても得られるもの 新しいことをやる意義
四郎

 三郎、今まで環境三四郎のページを読んできてどんなことが分かった?

三郎

 うん、「環境問題はむずかしい」っていうのは、ずっと前から思っていたことだったんだけど、そのむずかしさがいったいどんなものかが少し分かった気がする。

四郎

 そうだね、環境問題の複雑さを正面からあつかったのが第2回の「環境学って何?」だったね。キーワードとしては「因果関係が複雑」「トレードオフの関係」とかがあったね。

三郎

 あと、「総合的アプローチ」っていうのも、オレは大事だと思ったよ。

四郎

 第3回の「割り箸って環境に悪いの?」では、どんなことを思った?

三郎

 うーん。割り箸以外のところでも出てきたけど、「環境」の問題を解決したとしても、「雇用」の問題とか、別の問題が出てきてしまうってことがむずかしいって思ったね。第2回の「トレードオフ」の話や、第5回の「学園祭のゴミ対策って?」でも「環境の価値の相対化」っていうのが出てきたりしたし。

四郎

 ぼくは「使うか使わないか答えを一つに決めることじゃなくて、両立できる方法を見つけること」ってことが大事だと思ったよ。環境問題って複雑だから、結構短絡的に答えを探してしまいがちじゃない。
 たとえば、第6回の「紙を「リサイクル」するだけじゃだめなの?」でも、単に紙をすべて「マテリアルリサイクル」してしまうことではだめで、もっと優先順位を考えて対策をしていかないといけないっていうことが出てたしね。

三郎

 確かに、そういう直感的な対策だけじゃダメだっていうのは分かるけど、オレはやっぱり第4回の「ダイオキシンってどんなもの?」でいったように「感性」も大事にしていかないといけないと思うんだ。
 やっぱり理論的な説明だけだと、わかりにくかったりするし、明らかに問題だっていうのが分かっているのに「因果関係があいまい」だとかいうのを考えていても、先にすすめない気がするしさ。

四郎

 確かに「因果関係」を明らかにしていくあいだに、問題が進行していってしまうとすると、「因果関係」が分かっていなくても、「予防的な処置」が必要な場合っていうのはあるよね。直感で何かが問題だって分かるときは。
 でも僕は「予防的な処置」を行いながらも、やっぱり「因果関係の解明」っていうのはやっていかないと、本当にその対策が効果的なのかどうかがわからないから、ちゃんとやらないといけないと思うね。

三郎

 うーん、そうか。なるほどね。やっぱりその対策がちゃんとしたものかは、考えないといけないね。


環境問題どうしのつながり
四郎

 その対策もちゃんと全体を見渡して、ある一部分が破綻しないようなシステムを作らないといけないよね。第1回の「ドイツって環境先進国なの?」で出てた「レギオカルテ」にみたいな交通システムとか、学園祭のゴミ対策のシステムとかね。

三郎

 でもそうなると、学園祭のゴミ対策ぐらいなら、学生でも取り組むことが出来るけど、レギオカルテみたいなものになると、学生が手をつけられるものではなくなっちゃわない?

四郎

 確かに実際に社会の一部分を変えるというのはとてもむずかしいかもしれない。でも第7回の「リサイクル市って?」で見たように、学生が何か新しいことを考えたり挑戦するって事には意味があると思うよ。三郎が言ってたけど、たとえ失敗したとしても、良い教訓が得られることになるんじゃないかな。

三郎

 そうだね。新しいことを実験的にやれるっていうのが学生の特権だって話していたね。

四郎

 三郎もこのちょっとの期間で、ほんとにいろんな事を勉強したよね。

三郎

 ふふふ。そうかな。
 でもやっぱり一番驚いたのは、ぜんぜん違う問題でも、今話したようにいろいろ似ている点があるって事かな。割り箸の輸入の問題と、学園祭のゴミ対策の問題もどこかでつながっていたりして。

四郎

 うん。そういう部分が、環境問題のおもしろいところでもあり、またむずかしいところでもあると僕は思うね。

三郎

 これからも環境問題を考えていこうって気になってきたよ。




四郎

 じゃあ、みなさん。また機会があればお会いしましょう。

三郎

 またねー。



 これで、「三郎と四郎のつぶやき」はいったんお休みさせていただきます。今まで読んでくださった皆さん、ほんとにありがとうございます。
 これまでの会話は、今まで環境三四郎が行ってきた報告書が土台になって作られています。会話に興味を持った方はぜひ報告書の方もお読みになっていただくと深い理解が出来ることと思います。
 これからも三四郎Webサイトをよろしくお願いいたします。