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さっき言った皆伐とは対照的な伐採方法に間伐(かんばつ)っていうのがあるんだ。これは知ってる?
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うん。森にいっぱい木がはえちゃうとそれぞれの木に太陽があんまり当たんなくなるから、何本かに1本ずつ木を伐採していくことでしょ。
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間伐の図
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そう、そうすることで森林密度が下がって森の木に十分に日光が当たるようになるんだね。その間伐をして出てくる木の事を間伐材っていうんだよ。この木はまだ小さいから木材としての利用価値は低いんだ。そこで間伐材を割り箸にしようということも行われているらしいよ。コストの問題とかはあるみたいだけど。
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そうなんだ。じゃあ、間伐材の割り箸は別としても、皆伐して作った割り箸は使わないほうがいいよね。
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うーん。問題はそう簡単じゃないんだよ。中国での割り箸生産は最初は日本のために行われていたんだけど、最近では中国や韓国とかでも割り箸が流通し始めてるらしいんだ。だから完全に日本が割り箸を使うのをやめたとしても、今度はそれが中国や韓国で使われてしまうかもしれない。しかも割り箸を生産することで生活をしている人とかがいるから、たとえ割り箸を使わなくなって皆伐の問題は解決したとしても、今度は雇用の問題が出てくるよね。
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あ、そうか・・・。
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森林利用の好循環
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だから割り箸について考えるときに重要なのは、「使うか使わないか」すぐに答えをひとつに決めることじゃなくて、人間社会と森林がどうすれば両立できるのかを考えることなんじゃないかな。「割り箸から見た環境問題」では、そのようなことがほかの問題点にも触れられながら書かれてたよ。
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う〜。難しい。それを読みながらもっかい考えてみるよ。
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