ベトナム・スタディーツアーを終えて関連ページベトナム・スタディーツアーを終えて 幸せなら手をたたこう忙しさのあまり掃除をさぼっていたためだろう。部屋の散らかりようがひどい。報告書作成のため、資料を探して、部屋の中を探して回る。散々無駄足を踏んだ挙句、旅行から帰ってきたまま、まだ整理されていなかったスーツケースを開くと、そこには、思い出の詰まったあの白い便箋があった。 2月24日。とても暑かったあの日、僕たちはTan My 小学校の校庭にいた。国際協力の現場の見学に来た僕たちのために、たくさんのベトナムの子供たちが集まってくれていた。全部で何人いるのだろう・・ざっと100人はこえている子供たちの前に出て、メンバーみんなで「幸せなら手をたたこう」を歌う。メロディーに合わせて、手をたたいたり、足踏みしたり、お腹をたたいたりすると、目の前にいて子供たちも同調してきて、いっしょに体を動かす。とても楽しそうな彼らの表情と、温かなひとみの輝きとを確かめて、おもわずほっとしてしまう。僕にとって一番こわかったのは、場がしらけてしまうことだったから。 スーツケースの中から取り出した便箋を開いて、旅の最後にもらったカードを出して眺めてみる。THAY KENTA と書かれた便箋の中には、子供たちが描いた絵やメッセージが、何枚も入っていた。異邦人に向けて子供たちが紡ぎだした言の葉たち。ベトナム語を読めない僕には意味はわからなくても、意図は、わかる。がんばっていこう。元気よく、歩んでいこう。そんな気分になったのは久しぶりだったかもしれない。 【文責:内島健太(16期)】 |