B.多自然型工法のポイント
・多様な河川環境の保全・復元
生物学的多様性(Biodiversity)は環境的多様性から生まれる。多様な地形・地勢・構造物があれば、それだけ多様な生物が生息・生育できる。 cf:多孔質空間
・連続した河川環境の保全・復元
河川の上下流方向、横断方向の連続性を確保することで、河川とその周辺に生息する生物の移動が可能になり、環境横断的な生物、特に動物種の住みよい場所になる。
e.g.遡上性の魚類(アユ)、水域と陸域を利用する生物(カエル)、河川を水場として利用する多くの哺乳類
・河川の特徴的な生物の生息生育環境の保全・復元
絶滅の危機に瀕している種や、希少種は、地域に固有のものが多い。そのため、一口に「多自然型」といっても、その地域の代表的な動植物に注目し、「その川らしい」環境の保全・復元に努めないといけない。 cf:外来種問題
・水循環の確保
自然本来の働きを活かす技術である多自然型工法では、水の流れや水量も、水門など人工的なものによらず、地下水や湧水に委ねるべきである。そこで、水際の透水性を確保する必要がある。 cf:コンクリート護岸の問題
・市民・行政・学識者・技術者・関係団体などの相互理解・相互協力
多自然型工法(近自然工法)について
@.多自然型工法(近自然工法)とは
A.多自然型工法の役割
B.多自然型工法のポイント
C.多自然型工法の具体例