2005年全体合宿報告〜全体合宿で学んだこと

2005年7月30,31日に八王子にある大学セミナーハウスで全体合宿が行われた。全体合宿は今年で3回目の行事であり、三四郎の設立時のメンバーから今年入部したばかりのメンバーまでが対象になっている。私にとっての一番の収穫は、普段の活動ではあまり接点のなかった学年の離れた先輩と話す機会をもてたことだと思う。分科会では、様々な話題を扱ったが、そのひとつひとつが、同じ学年の友達との会話では出てこないような、私にとって未知の話であった。 【文責 13期・椿晴香】

参加するまで

私は大学入学前から環境問題に関心が非常にあると思っていた。本や新聞やテレビで環境問題関連のことを知るのが楽しかった。高校の友達と比べて、環境問題の知識は負けないと思っていた。しかし、大学に入って環境問題と一口に言っても様々なテーマがあることがわかった。環境問題を扱った授業の中には倫理、社会学といった文系の観点から捉えたものもあり、理系でしか環境問題に取り組めないと思って理科に入学した私は、将来どうしたものか全くわからなくなってしまった。そんな時、全体合宿のお知らせが届き、将来のことについて真剣に考え直す機会だと思って参加することにした。

分科会@未来の社会と私生活と環境

一日目午後は、5〜6人のグループに分かれて2年、10年、40年後の自分の私生活、社会について事前に各自が考えてきたことをもとに話し合った。2年後については想像するのが難しく、私のグループでは、希望の進学先やアルバイトの予定を挙げた人が多かった。自分の性格を変える、といった人もいて面白かった。10年後の私生活では就職先や、家庭を持つことに関する希望が多かった。40年後の私生活からは楽しい老後を過ごしたいという願いが感じられた。社会については、関東地方で頻繁に小さい地震が起こった直後だったこともあり、大きな地震が来るという予測が複数のグループから出た。また、朝鮮半島の政治情勢のような政治的な話題も出た。その他に環境問題関連では、石油が本当に枯渇しているのではないか、という意見が多く出た。地震と国際政治については、それぞれ予想が人によって異なっていて興味深かった。 最後にある先輩から2年後では自分の私生活と社会背景に関係が見出せないけれど、10年、40年後には何らかの関係があるのでは、という講評があった。 今まで色々な場面で将来設計をするように言われてきたので、将来の私生活について考えてきたことはあった。しかし、中学高校の時に考えた計画は、今思い返すとかなり浅薄な内容である。今回の私の考えも特に2年後10年後の予測は、先輩方にはまだまだ現実を知らない夢物語だと思われたかもしれない。そうだとしても、自分なりに考えることが大切なのではないかと思った。

分科会A未来のお仕事と環境

二日目の午前中には分科会Aが行われ、社会人の先輩が現在なさっている、企業・研究・行政・報道/教育という職種別の4つのグループに学生の参加者が分かれてお話を伺った。その後、各グループから1〜2人ずつ集まって新しくグループを作り、聞いた話を共有した。 私は、農林水産省・経済産業省に勤めていらっしゃる先輩の行政のグループに入った。自分の大学の卒業生に興味のある就職先について伺う機会は初めてで、仕事内容だけでなく裏の苦労話なども聞くことができた。その後の新しいグループでの話し合いでは、どの職業も100%自分のやりたいことをできるわけではないこと、自分が考えたことを相手に伝えるために「ストーリー作り」をすることが重要である、という共通点があることがわかった。また、100%やりたいことをできないのなら、社会人としてどう環境問題に取り組むのかを考えた。これは、私が以前から気になっていたことだったのでこの機会によく考えることができてよかった。同じ学年の友達も、楽しそうに話を聞いており、低学年のうちから就職のことを少し考えるよい機会になったと思う。せっかくなので、他のグループの話も詳しく聞きたかった。

分科会B三四郎の現在・過去・未来

二日目の午後、現在活動しているプロジェクト(三四郎内の活動グループ)ごとに分かれ、現在の活動状況や課題、そしてこれからの展望を話し合った。先輩方からこれから13期が本格的に活動していくにあたり、貴重なアドバイスを頂くことができた。。

まとめ

一日目の夜に行われた懇親会や分科会の前後の休み時間には、先輩方と自由に話す時間があった。分科会の中で話題に上がった農業や、先輩が所属する三四郎以外の環境系サークルや、日々の生活で思うことなど、話題が決められている分科会では十分話せなかった内容について先輩形と意見交換できたので、とても充実していた。また、環境に関係ない歓談もできたので、日頃一緒に活動しない先輩方との交流も深めることができた。これほど私と関心があう人と出会ったのは初めてだと思った。先輩方は当然ではあるが私の知らないことをたくさん知っていて、数年後にはあのようになりたいという目標となる方ばかりだった。将来のことを考えるのは難しいけれど、学生にしかできないこととして、様々な研修に参加し、幅広く勉強しようと思った。来年は若干違うメンバーで、また違う話ができるのだろうと思うと、今からとても楽しみだ。このようなすばらしい企画が後々まで、2年後、10年後、40年後の三四郎でも続くことで、今回の全体合宿の一番の意義が深まるのかもしれない。

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