理学部4年 杉山昌広
今年の1月19日から26日まで、長田先輩、藤崎さんとともに私はアメリカ・ボストンのMIT(マサチューセッツ工科大学)を訪れ、Alliance for Global Sustainability(AGS)の年次総会に参加してきました。掲示板で「学部生10 数名を大学の費用負担でMIT に派遣する」というのを見つけた僕は、「ただでアメリカに行ける」と思い早速応募したところ、幸運にも行けることになったのです。 AGS とは東大、MIT 、スイス連邦工科大学の環境問題に関する共同研究プロジェクトです。年次総会では様々なプロジェクトの成果が報告されると同時にワークショップが開かれ、環境科学の成果をその複雑性を乗り越えて、いかに市民、メディア、政策立案者・意思決定者に伝えるかをテーマに議論が進められました。私たち学部生16名は会議に参加するだけではなく、素晴らしい人達と出会う機会を持てました。Harvard やMIT の学生、環境サークルSAVE のメンバー、MIT の教授の方々。一緒に参加した学部生との出会いも私にとっては刺激的でした。 必ずユーモアが入っているスピーチを聞きながら、私は「複雑性」というキーワードについて考えました。会議には研究者のみならず、メディア、市民団体、発展途上国からの参加者など様々な方が参加していました。環境問題の科学はそれ自体で複雑ですが、それを受け取る人は国籍、仕事上の立場、価値観などが異なり、この違いが問題を更に複雑にするのではないか、そう感じました。 英語漬けでしたが、本当に様々なことに気付かされた一週間でした。今年の夏、AGS ではスイスで学生を集めてSummer Institute Y.E.S. (YouthEnvironmental Summit)というセミナーを開きます。参加費は約$1,000 で高めですが、そのうちまた大学の派遣のチャンスもあるでしょう。機会があればこういったイベントに参加するのもいいと思います。掲示板を良く見ているとときにいいこともあるみたいです。 参考:AGS(東大の公式ホームページ)
2000年1月
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