エコプロジェクト報告書(1999)

(実施:1999年11月21日・22日・23日)

1.“駒場祭 ECO project”とは

1.1 目的

  • 駒場祭の(ごみ問題に代表される)環境負荷を低減する。(対策)
  • 日常の環境問題への取り組みを促進する。(アピール)

1.2 位置付け

ECO projectは、駒場祭委員会の環境局のもとにおかれました。

1.3 構成員

 環境局員 5名(うち環境三四郎 3名)のほか、一般の駒場生から最終的に25名(うち環境三四郎 22名)を募りました。(当日は環境三四郎の先輩方および、他大学のボランティアの方にも協力していただき、総勢50名ほどになりました。)

1.4 活動の形態

 7月末から週1回のミーティングを開き(参加者は10〜15名程度)、全員で、今年の取り組みについて一つ一つ吟味していきました。

2.具体的な取り組みについて

2.1 三本柱

 今年は、以下の三本柱を建て、これを実行しました。

  • ごみ分別の徹底
  • 2箇所のエコゾーンの設置
  • リサイクル可能容器(PSP容器)の使用

2.2 ごみ分別の徹底

 学園祭のごみは、ある程度予想できるので、うまく分別回収すれば、まとめてリサイクルにまわすことができます。今年の分別項目は、

  • 1.可燃
  • 2.PSP容器
  • 3.不燃
  • 4.ビン・カン
  • 5.PETボトル
  • 6.割り箸
  • 7.立て看板
  • 8.古紙
  • 9.ダンボール
  • 10.危険物
  • 11.粗大ゴミ

とし、このうち、2および4〜9はリサイクルにまわしました。

900番講堂の西側・南側に集積場を設け、入り口で、分別チェックを行い、分別状況の悪いものは持ってきた人に再分別をお願いするというシステムとし、分別の徹底を図りました。

2.3 2箇所のエコゾーンの設置

 2箇所のエコゾーンとは、「洗い皿ゾーン」と「エコレシピゾーン」です。いずれも、使い捨ての容器を使用しないことで、学園祭のごみを減らそうという試みです。

2.3.1 洗い皿ゾーン

 昨年と同様に、生協前の通りをエコゾーンとしました。ゾーンの入り口には、ベニヤと角材で作った「エコ門」を設置しました。ゾーン内の10店舗すべての模擬店には、プラスティック製の洗い皿を使用してもらい、50円のデポジット制を導入しました。来場者は自分で使用した食器を「食器回収所」で洗って返すと、50円が返ってくるというシステムです。お皿は、生協の洗浄機で本洗いして3日間使いまわしました。

2.3.2 エコレシピゾーン

 11号館の西側、12号館前のステージの前の通りを、今年は「エコレシピゾーン」としました。

 ここでは、磯辺焼・焼きそばパン・クレープinコーン・たこ焼きonたこせん・アイスのてんぷらonコーン・タコス・中華まん・骨付きソーセージ・綿菓子など、使い捨ての容器を使わないでもおいしくできるメニューの模擬店を開いてもらいました。新しい試みでしたが、面白いアイデアも出て、楽しめるゾーンとなりました。

2.4 リサイクル可能容器(PSP容器)の使用

 昨年に引き続き、PSP容器を委員会で一括購入をして、リサイクルを行いました。エコゾーン以外の模擬店でも、できるだけ使い捨ての容器を使わないようにするという試みです。

 PSP容器は、業者による回収にあたって、あらかじめ、軽く洗浄しておくことが要請されています。来場者もエこレシピゾーン内に設置された「リサイクルポイント」で、洗浄できるようになっていましたが、主に、各模擬店のごみ袋やごみ箱で回収されたPSP容器を、情報棟南棟前に設置した「リサイクル広場」で、ごみ袋を持ってきた人がまとめて洗浄するというシステムで行いました。

 昨年は回収率60%でしたが、今年は、分別回収してきたものはほとんど洗浄することができ、回収率は95%という数字も出ています。

2.5 調査

2.5.1 事前調査

 夏休み・秋休み期間に、環境対策の有効性についての裏づけを目指し、「事前調査」を行いました。

 実績としては、洗い皿・PSP洗浄に使う洗剤はどんなものがよいかを検討し、純石鹸成分のものを使うことに決定したということがあげられます。その他にも、環境負荷の低い容器にはどんなものがあるかということや、リサイクルルートの開発にも取り組んでいました。

2.5.2 当日調査

 分別率のチェックや、洗い皿・PSP洗浄に使った水の量および水質の調査、そして、環境対策にかかわった方々に対するアンケートなどを行いました。これから集計し、来年以降に役立てられるようにしていきます。

2.6 広報

 委員会による駒場祭の広報という形で、インターネットのホームページ上などで広報をしました。

当日にはNHKによる取材を受け、11月22日(月)のニュース7でECO projectについて取り上げられました。

黄色のオリジナルウィンドブレーカーを製作・着用しました。

3.感想・反省

 半年という時間をかけて取り組んできたECO projectでしたが、あっという間だったように思います。

 私自身は、集団で何かを成し遂げようとすることの楽しさと難しさをミーティングを重ねるごとに強く感じていました。 また、環境対策と銘打っての活動ではありましたが、膨大な事務作業に終われているときには、その崇高な目標とはかけ離れたことをやっているような気がして、途方にくれることもありました。

 しかし今では、メンバー相互に充実感を分かち合い、反省と活動のまとめに取り組んでいるところです。

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