リサイクル市報告書(1999)

駒場リサイクル市とは?

 3、4月には、新生活を向かえるために多くの人が引越しをします。そうした引越しに伴い、まだ使える家具や電化製品などがたくさん捨てられます。一方で、多くの人が真新しいそれらを購入しています。東京大学の進学や卒業、入学においてもしかり、です。

 ごみ問題が深刻化し、大量消費、大量廃棄の見直しがさけばれているなかで、「そうした引越しに伴って排出されるごみを減らしたい」、そして「より多くの人にごみ減量やリサイクル、環境問題に対する関心を持ってほしい」という思いのもと、今年もリサイクル市を行いました。3年目をむかえます。

1999年度リサイクル市の報告

1.プロジェクト概要

 本郷進学生や卒業生、また駒場キャンパス付近の住民の方から不要品を提供してもらい、それを新入生に渡す(諸経費分の価格で)という企画です。

 不要品の提供を呼びかけ、回収し、修理し、リサイクル市を開き、新入生に引き渡す、という流れで行いました。回収や引渡しでは、先輩方にも多くの協力をいただきました。

2.当日(結果報告)

 例年どおり、サークルオリエンテーションの行われる4月9日・10日に開催しました。

物品数:
家具−76点(机、ベッド、コタツetc)
電化製品−44点(冷蔵庫、テレビ、ラジカセetc)
衣類−多数 食器類−多数
(その他、不二家さんから規格の合わなかった食器を提供いただきました)
申し込み件数:
582件

 両日ともに快晴で、多くの来場者が訪れました。提供物品数は毎回増加しており、今年は100数十点にも及びました。昨年の提供者が今年も提供してくれたり、定着してきたということも感じます。また、今年はメディアにも多く取り上げられ(読売新聞、毎日新聞、NHK)、一般の方から「ニュースを見て提供したいと思った」という電話をいただいたりもしました。

3.反省、今後について

 リサイクル市の理念の1つに「環境に関する意識の高まるような企画にしたい」ということがありますが、それが果たしてどれだけ達成されたかはわかりません。品物を購入した新入生の多くも「安い家具を買えてよかった」という思いに終始しているかもしれません。(もちろん私自身には本当に大変貴重な体験で、行って良かったと思っていますが)今後、さらに良いリサイクル市像を考えながら進んでいきたいです。社会の不要品活用のシステムの模範になるような方法を考えたり、駒場の中のネットワーキングを進めたりできる可能性もあると思います。

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