C.ビオトープ管理時の注意

<ビオトープには適度に人間の手をいれる>

特別に保護しなくても自然が勝手に充実していくのが本当は理想だが、それは現在の人間が自然に与える影響を考慮するとちょっと無理な話である。じゃあどうすればいいかというと、人間が適度に管理して自然の自浄・成長作用を手伝ってあげることが必要になる。

実際作られたビオトープは、ちゃんと管理されてないことが多い。例えば、小学校でビオトープを作る時はだいたいビオトープに対して「熱い」先生がリーダーになって作るのだが、その先生が異動でいなくなるとビオトープをちゃんと理解している人がいなくなってしまう。そうなると、作られたビオトープは「自然だから、手を入れないほうがいい(管理するの面倒だし)」と誤解され、放置されてしまう。このような誤解がないよう、「適度に手をいれる」というのを多くの人に理解してもらいたい。


<外来種はなぜいけないの?>

「特定外来生物被害防止法」。こんな法律があって代表的な外来種を規制している。そもそも外来種というのは、日本に古くからいる生物ではなくて、最近人間の移動が激しくなってきたことに便乗して生息地を拡大してきた外国の動植物である。外国という大陸での生息競争を生き残ってきた外来種は基本的に島国で生きてきた日本の生物よりも繁殖能力が高いとか、捕食能力が高いとかで強い。そのため、日本の生物は全部とは言わないけど結構外来種に押されてしまっている。アメリカザリガニ、ブラックバス、セイヨウタンポポ、アメリカセンダングサなどなどいっぱいいる。こんな状況の中で日本の生物を守ろうと法律ができたってこと。だから、ビオトープで外来種を育てているようではちょっとまずい。多様性が失われることになるからね。



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